シンガポールで会社を設立するメリット、その2です。本当にキリがなくなりそうですが、書けるところまで書いてみます。今回は、地理・ロケーションを見てみます。

シンガポールはマレー半島の先端にあり、小さな国でありながら地理的要衝となっています。
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(出典:グーグルマップよりキャプチャ)

シンガポールの地理的重要性は幾つかの視点から分解されますが、一つ目は間違いなく海運でしょう。中東からの原油輸送を始めとして、シンガポール・マラッカ海峡は大動脈です。シンガポールに港湾が発達し、多くの海運企業が拠点を持つのもごく自然なことと言えます。

二つ目は空路、各所へのアクセス時間の短さです。ASEAN各国の主要都市に飛ぶにも、シンガポールからは全て直行便で飛ぶことができ、フライトは長くても2−3時間です。クアラルンプールやジャカルタのように近い都市は1時間程。シンガポールから各国・各都市を非常に簡単にカバーできるため、必然的に、グローバル企業はシンガポールに拠点を設け、そこからアジア各国を統括することとなります。

三つ目に、時差の少なさも挙げられるかも知れません。シンガポール政府は意図的にシンガポール時間を中国時間に合わせており、シンガポール⇔中国間のビジネスを応援しています。またアジアのへそと言える位置にあるため、各国との時差も少なく、ストレス無くアジアを俯瞰しながらビジネスが行えるのです。

こうした戦略的なロケーションにあるシンガポールは、多くのビジネスを招き寄せ、ビジネスニーズを広く満たせる都市になっています。例えば海運、空運といったBtoB、多くの格安航空やエンターテイメント(典型的にはマリーナ・ベイ・サンズやカジノ)といったBtoC、他にも数えきれない程のビジネスが、地理的優位性を享受しています。そして、そうして集まった企業をターゲットに、更なるビジネスがおびき寄せられ・・・とネットワーク効果を発揮しているのがシンガポールなのです。